逆ハーレムに巻き込まれました。
決闘を申し込まれました
■2■
校舎に到着するまでに、リタさんにベタ惚れ中のイケメン二人も自己紹介してくれた。
まず、強気な態度が目立っていた人の名前はヒース・ノワール。吊り目がちな橙色の瞳が特徴的だ。
もう一人は、ユウリ・エトワール。銀色の髪とクリッとした桃色の瞳、そして若干幼く見える行動をするイケメンだ。
この学校は
『魔法剣士育成科』
『魔法使い育成科』
『補助魔法学科』
『魔族・魔獣研究科』
『魔法陣構築科』
という5つの専門科目に分けられているんだけど、
ヒース君は『魔法剣士科』、ユウリ君は『魔法使い科』にいるらしい。
二人は最初の方こそ私への警戒心バリバリだったけど、学校に着く頃には少し信用してくれたらしい。
3人と分かれて職員室に行く直前、
『リタに変な奴が近付いてきたらお前が守れ』
という、なんとも面白いミッションまでもらってしまったし。……いや、別にこんなミッションいらないんだけどね。
(しっかし二人とも、リタさんの事が大好きなんだなぁ)
リタさん本人は気付いてないだろうけど、あれは相当アピールしているに違いない。
転校先でイケメン達が美少女に振り回されている……ふふふ、いい気味だ!
そんな事を考えながら、廊下の角を曲がろうとしたその時……
ドスッ
「うぐぅっ!?」
鈍い音と同時に、私の鳩尾に鋭い痛みが走った。