逆ハーレムに巻き込まれました。




「……うわー」



思わずドン引きした私を、振り向いた女子軍団がギロリと睨みつける。


その瞳は静かに語る――『こっちにくんなボケ』、と。



「……失礼しました」



罠について話を聞こうと思ってたんだけど……ごめん無理。


あの女子軍団に割り込む勇気なんて、私にはないっ!


アッサリと諦めた私は、教室の外でうーんと唸る。



(仕方ない、ガンツ先生にでもさりげなく聞いてみるか?)



などと考えたその時。



「……その素敵な黒髪、間違いない!セリナお姉さんだぁぁぁあああああ!!」


「ぎゃーっ!?」



背中から衝撃を受けたと思ったら、腰あたりをギュッと抱きしめられた。




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