逆ハーレムに巻き込まれました。




「そっか!……じゃあ、私はもう行くね?」



約束していたなら、そこに割り込むのもおこがましいだろう。


そう考えた私は手を振り、二人に背を向けて歩き出した。


さて、これからどうするか……と考えていると、後ろから声をかけられた。



「……おい」


「ん?ヒース君どうしたの?」



振り返ると、そこに立っていたのはヒース君。


ヒース君は眉間にシワを寄せながらしばらく口ごもった後、意を決したように顔を上げた。



「あ、あの……今日、なんか予定あるか?」


「今日?ううん、別にないけど」


「そうか。なら……良ければ、俺たちの訓練に付き合ってもらえないか」


「え、いいの!?その、邪魔にならない?私いてもリタさんは釣れないと思うよ?」


「は?なんでリタが出てくるんだ?


……とにかく、参加してもらえるとありがたい。俺とユウリだけだと、少し不安だったんだ」



ヒース君はそう言うと、『こっちでやるから』と踵を返した。


そうして、3人での訓練が始まって10分後――



「ちょ、ちょっとぉ!どうやったらそんな風になるのよーッ!?」



連れてこられたグラウンドの隅で、私は頭を抱えて絶叫した。




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