逆ハーレムに巻き込まれました。




そして。



「あ、セリナちゃん来たー!おはよー!」


「………………す、」


「す?」


「すみませんでしたぁぁああああああ!!」


「ぇぇぇえええええ!?」



思わず、その場で全力の土下座を披露してしまった。


焦ったリタさんが私を立たせようと躍起になっているけど、それは逆効果だって。


――今日のリタさんは、私服のせいかいつも以上に可愛らしかった。


夏らしく、爽やかな水色のワンピース。白いレースのボレロ。足元を飾るのは、可愛らしい飾りのついたサンダル。


対する私は……うぅ、考えたくない!



「ごめん、ごめんねリタさん。隣を歩くのがこんなにモサい奴でごめんね……!」


「そんな事ないから!セリナちゃん可愛いから!」


「いや、それはない!」


「どこから出てくるのその自信!?いやでも、本当だから!信じて!そして立ち上がってぇー!!」



落ち込んで思わずorzの体勢になる私を必死に慰めるリタさん。涙目で上目遣いって反則だよね、と考えてしまう私は重症かもしれない。


……しかし、それから数時間後。事態は(主に私だけ)急展開を迎えるのだ。




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