ハダカの初恋

「そ…そろそろ帰ろっか!」

立ちあがって告げると、晴人は


「あー。そうだな」

と言いながら時計を見た。


午後5時。あっという間に時間が経っていたことに気づき、ビックリする。



ゲームセンターを出ると、晴人は来たときとは別のルートを選んで歩き始めた。


海沿いの国道。

景色はキレイだけど、駅へ向かうには少し遠回りになる。


「なんで、この道?」


尋ねたあたしを晴人はチラッと見て、すぐに目をそらして言った。

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