ハダカの初恋
イケメンは天敵男
「えーっ、また告白されたの!?」
放課後のファストフード店に響く、友人たちの声。
あたしはSサイズのオレンジジュースを両手で持って、コクンとうなずく。
「でもやっぱり断ったの。男の子と付き合うのって、まだよく分かんなくて……」
「美砂ちゃんは純情だもんね。仕方ないよ」
「ていうか美砂ちゃん、転校してきて1ヵ月なのに、すっかりアイドルだよね~」
「え~、そんなこと」
――あるに決まってるでしょ!
と、心の中で高笑いするあたし。
しおらしい態度の裏で、あたしがこんなこと考えてるなんて、誰も想像できないだろう。