ハダカの初恋

淡いピンクに染まった空。

凪いだ海に夕陽が反射している。

夏から秋へと移り変わる季節の匂いが、潮風に乗ってくる。


なんだか、ちょっと切なくなる夕暮れ……。


「買ってきたぞ」


戻ってきた晴人が隣に座った。


そして差し出された飲み物に、あたしは仰天した。


「ちょ、牛乳!?」

「お前好きだろ。給食で残ったの全部飲んでたじゃん」

「変なこと思い出さないでよっ」

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