ハダカの初恋

「どうしたの? 小野寺さん」

「あっ、いえ……」

「俺が告白したせいで緊張してんのかな?」

「あ…は、はい……」


落ちつけ、あたし。

晴人が見てるから何だっていうの?

あいつには全然、関係ないじゃない。


「俺さぁ、一目ぼれだったんだよね。小野寺さん、マジ可愛いから」


目の前の男子が言う。


その声に被さるように、

――『おい、オヤジ』

なぜか晴人の声がよみがえる。
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