ー恋 愛ー
驚きを隠せないまま、席に着く。
「お、最後から4位の恋塚さんじゃん。」
と、愛坂か声を掛けてくる。
う…、うざい。
嫌味ったらしく言わないでほしい。
っていうか、ちゃんと私の見られてるとか最悪!
「今回悪かったのは、勉強しなかったからのと、たまたま。
いつもはもっと良いの。」
なんて、口から出任せの嘘を言う。
本当は、最後から4番目でも良い方なのかもしれない。
「お前、得意教科なんてあんのかよ。」
「私、こう見えても社会は好きだから。」
どや?っと胸を張ってみせる。
「ふーん。
じゃ、愛媛県ってどこ?」
「名古屋県があるところだよ!」
「それ愛知な。
つか、名古屋"県"じゃねーし。
名古屋市だっつの。
やっぱり、バカなんだな。」
ムカつくとしか言いようがない。
けど、それ以上に、さっき胸を張って間違えたのが何より恥ずかしい。
あぁ、穴があったら入りたい。
「こんなのもわかんねぇなんて、
お前、小学生以下か。」
うっざい。
まぁでも…、私がバカなのが悪いんだけどさ。
けどけど!
やっぱり私は、
愛坂瞬が嫌いだ。
大嫌いだ。