ー恋 愛ー
肩にその人を乗せたまま、入学式は進む。
「続いて、新入生挨拶。
生徒代表、神崎 巴香。」
「はい。」
そう言って、すたすたと歩く神崎さん。
うわぁ……
すごく美人。
周りの皆の空気も変わったのが分かる。
この人と友達になりたいなぁ…、なんて。
すらすらと、言葉を読む彼女は、綺麗なだけでなく、かっこよさも兼ね揃えていた。
「生徒代表、神崎 巴香。」
いつの間にか、代表挨拶は終わっていた。
見惚れてて、話聞いて無かったや。
自分の席に戻る彼女を、皆がずっと見ていた。
美人って罪ね。