俺様男子の束縛理論。
「ったく俺様が直々に起こしてやってるのに・・・」
ブツブツと文句を言い出す。
と・・というかコイツ誰・・・?!
「アンタ・・・誰・・・?」
寝ぼけ眼をこすると徐々に顔がよく見えてきた。
・・金髪?
・・・・・それにピアス空いてるよね・・?
「は? お前同じクラスの仲間の名前ぐらい覚えておけよ。」
「私のクラスにはアンタみたいな不良はいないわよ。」
「誰が不良だこら。」
「アンタのことに決まってるでしょ?」
まだぼやけて見えるけど大体は把握できてきた。
コイツは私の真正面に立って上から見下ろす形になってるんだ。
あ。・・名前は確か・・・・
「不良じゃなくて小寺 燐だぼけ。覚えとけ。」
乱暴な口調で言い放つ。
そうだ小寺燐だ・・・!
確か全く優しくなくて全く笑わなくて・・・
全くいい奴じゃない奴だ・・・!
「あ。・・うん・・。」
「というかこれ見てみろよ?」
途端にさっきの仏頂面から怪しげなにやけ顔になる。
嫌な予感しかしないけど・・・。
差し出されたタブレットの画面を覗き込んでみると・・・
そこには・・・・
頬を紅潮させ首輪をつけ、胸をはだけさせた私が写っていた・・・・