もしも私が―。
係員が来て、人が集まって、警察が来ても私は友未を抱きしめていた。
一緒にいるだけで笑えて、一緒に泣いてくれて……大好きだった。
離れても、手紙交換とか、メールとか電話して、その時だけが楽しくて、嬉しくて……生きてるって、思えてたのに。
私が殺した……。
どれだけの人を助けても、大切な人を守れなきゃ意味なんて無い!
私が、もっとしっかりしてれば、もっと危機感を持っていれば、友未は、友未は死ななかったかも知れないのに!
やがて警察の人が、友未を連れて行ってしまった。私はただ呆然と、座り込んだままだった。
何も考えられずに、ただ涙だけが……こぼれ落ちていた。