同期が急に変わったら…。
結局、

将生のマンションまで一緒に行って、

将生が着替えてから、

将生の車でアウトレットに向かった。





ホント、私服でもオシャレだし。

スタイルいいし。

悔しいけど、いい男。






ふんっ。

なんか腹立つ。







で。

女のマジ買い物、満喫中。

将生に気は使わない。

荷物持たせてやるから!






『次はね、向こうのお店。』

『……。』

『やっぱり、さっきのお店行く。』

『……。』

『あっちのお店も見たい。』

『……。』





マズイわ。

私の方が、疲れてきたわ。




将生、まだ平気なんだ?

腕立てしてるから?

体力あるんだね。





もう、限界!

お腹空いた。

ヘロヘロ。




『いずみ。飯食うか?』

『うん。』

『行くぞ。』

『はい。』





くっそー!

もう、アホらしくなってきた。





将生のスキにさせてやる。

そのうち、魂胆もわかるでしょ?









『あ〜、生き返った!

美味しかったぁ。ごちそうさま。』


『クククッ。

お前さあ、腹減ってんなら、

素直に言えよ。』


『ホントだよね。

早く言えば良かった。』


『……。』


『どうする?

もう、買い物ないけど?

帰ろっか?』


『ああ。』


『うちまで送ってよね。』


『おぅ。』






はあ。

やっと、帰れる。

もう、将生の魂胆なんか、

どうでもいいや。



解放してくれれば、

許してあげる。







将生は、

ちゃんとマンションまで送ってくれて、

やっと、帰ってくれた。

なんだったんだ?

まあ、いいけど。







あいつもあいつで、

課長としてのストレスもあるだろうし。

大目にみてあげるよ。






日曜日は、

すっごく暇に感じて、

のんび〜り過ごした。







夜、

ベットの中は、

ほんのりいつもと違う香り。

将生の匂い。






将生の腕の中。

暖かくて、心地良かった。

今思えば、

優しく包んでくれてた。





あ〜、男に抱きしめられるって、

こういう感じだったよなあ、

と思った。





そうやって、眠りに付くことが、

恋しくなった。





恋か。


恋ねえ。


恋。


はああ。






将生みたいな、

社内一のイケメンが近くにいると、

そんじょそこらのイケメンじゃ

ときめかないのよね。







とっても仲のいい同期が、

レベル高いのも考えものだ。






言わせてもらえば、

間接的に邪魔されてる。




まったく。





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