同期が急に変わったら…。
午前中、

俊介の補佐の仕事もこなし、

東亜の書類に目を通す。





午後。



『桐谷、行くぞ。』



課長の低い声。

お〜お〜、相変わらずいい声してるね。




『はい。今、行きます。』



鞄に名刺、携帯、書類。

持ち物の確認をして、

急いで課長の後を追う。







エレベーターホールでは、

もう既に下行きのボタンが

黄色く光っている。





課長の背中とエレベーターを視野に

無言で立っている私。





ーーチン。




エレベーターの中で課長と2人。

微かに課長の香水の匂いがしてる。





課長のこの匂い、好きなんだよね〜。

と、密かにいい匂いに浸っていたら、






『いずみ、帰りに飲みに行くか?』

『やった!奢り?』

『あ?ふざけんな。』

『またまたぁ、将生の奢りでしょ?』

『……。』

『奢りね。行く行く。』

『ふっ。』





無表情で、あ?とか言うな!

顔が端正なイケメンなだけに、

結構怖い。






プライベートでは、

いずみと呼ぶ将生。



間違っても、オフィスでは

絶対にいずみとは呼ばない。








明日休みだし、奢りだし〜。

ガッツリ飲んで食べてやる。





先週は、一緒に食事には行ったけど、

アルコールは、飲まなかった。





仕事頑張って、

美味しいの食べよ〜。







< 3 / 52 >

この作品をシェア

pagetop