同期が急に変わったら…。
暗い会議室の明かりをつけて、

椅子に座って将生を待っていた。




ここまできたら、

なるようにしか、ならない。

会社員は、辞令に従うしかない。

心の準備は、整った。




『おー、もう話は良かったのか。』



ガチャ。



また、鍵閉めたな。



将生が、

またまた爽やかな笑顔で

会議室に入って来た。




『どうせ、また明日、話すし。』

『だな。』




『いずみ。』



腕をグイッと引かれて、

立たされたと思ったら、

やっぱり、ガバっと抱きしめられた。

ふわっと将生の匂いがして、

胸がギュッっとなる。




『将生、ちょっとぉ。』




将生を押し退けようとしたら、

もっと強く抱きしめられた。




『くっ、苦しい。』

『ちょっと黙れ。充電くらいさせろ。
しばらくお前に触れてない。』

『……。』

『いずみ。』

『なに?』




ふと、抱きしめた力が緩まり、

将生の手が、私の髪に差し込まれる。




あっという間に頭を引き寄せられて、

唇が重なった。




一旦、すぐ離れたかと思いきや、

またすぐに唇を奪われて、

だんだん深いキスに変わっていく。




濃厚な将生のキスに感じてしまい、

体の力が抜けそうになる。




将生は、私の腰に腕を回して、

ぐっと自分の方へ引き寄せて

私の体を支えながら、

深すぎるキスを続ける。





…勘弁してよ。




私もたまらなくなって、

将生の首に手を回し

自分からも将生を求めた。





『はあっ。』

『いずみ、
その顔やめろ。襲いたくなる。』

『なっ。何言うのよっ。』

『ハハっ。
マジでヤベェから、やめた。』




将生は、そう言って、

椅子に座った。





私も隣の椅子に座る。



将生は、私をじっと見てる。




やめなさい。

露骨に見るな。

恥ずかしいでしょ?




とは、言えず…。

チラッと将生を見たら、

ニッコリ笑っていた。
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