同期が急に変わったら…。
部屋の中は、

静まりかえっているけど、

気まずくはない。






しつこいけど、

これがいつもの様子なのよ。






特に話さなくても、

どーってことないから。







『将生、お風呂入る?』

『ああ。入る。』






お風呂を勧めながら、

普通は、

ドキドキするものだと思う。








でも、今更ねぇ。

近々30歳で、乙女じゃあるまいし。





上半身裸になられたところで、

イヤん、

とか言って、

顔全体を掌で覆うような事も

当然するわけがない。






上半身の裸なんて、

一緒に海に行けば、

海パン姿は、上半身は裸だし。

見て当たり前。






将生の風呂上り。






当然の様に、

上半身をさらけ出して上がってきた。

下半身はバスタオルを巻いてる。





こいつ〜。

私は男友達か!







『将生。

あんた、ジムでも行ってんの?

いい身体じゃん。』





照れもせずに、言ってやる。





『いや。腕立てくらいするけど?』


『ふうん。

誰に見せんのよ?

彼女いないくせに。』


『あ?いなくても、関係ないだろ?』


『そうなの?

努力の男をアピってるわけ?』


『ハハハッ。そうなるのか?』


『そうなるね。』





まあね、私だって彼がいなくても
ストレッチくらいするしね。






『俺の着れる服、なんかねぇの?』


『弟の着る?』


『おー、貸して。』






弟の裕司のスウェットを出して

自分もお風呂に入る。







将生、どうしたんだろう?

飲み過ぎたわけでもないし、

悩みがあるわけでもなさそう。






いつものパターンが変わったら

気になるでしょうが。







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