幼い頃の小さな約束




怖いからじゃない。理沙はキレてるんだ、すごい勢いで。


理沙はもっとにこっと笑うと、男に体を寄せる。




何をしようとしているんだろう。





男は急に近づいてきた理沙に一瞬驚いたけど、すぐにニヤリと笑った。

あの顔は、あたしの腕を触る時の顔にそっくりだ。








「理沙・・・!」





あたしは焦って、声を出す。



理沙はあたしの方をチラリと見て、ニカッと笑う。


幼い笑顔だ。小さい子が、いたずらをする時のような。






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