幼い頃の小さな約束
「あたし、男の子が苦手なんだ~。本当の性格は、こっちなの」
あたしはぺろりと舌を出して、にっこりと笑った。
なんだか、すごく楽しい。二人と話していると、もっと話したくてたまらなくなる。
「そっか~。なんだかすごくもったいない気がするよ」
理沙は笑ってそう言ったけど、あたしにはよく分からなかった。
京香ちゃんも、一緒に頷いていた。
「あ、そろそろ行かないと!話しに夢中になりすぎちゃったよ」
理沙が近くの時計を見て、早口で言った。
あたし達は三人一斉に、階段を駆け上がった。