代償
「上手だ。いい常套手段じゃないか」
「………」
ついでに、シーツが真っ赤という設定。
………いやぁ。
最低だね。
「なるべく静かにしてよ」
「保障しねぇ。襲いたくなる」
「バカ。何の用があったのよ」
「宣戦布告」
………はい?
宣戦布告?
「………宣戦布告?」
「ああ。麻賀は姿を一切見せねぇ。だから、会おうにも会えねぇんだ」
囮作戦。
だよ。
「………はぁ」
「囮に勇人でも潰して持って行こうかと」
「………サラッとそんなこと」
「言えるのさ。潰すついでに、お前に会いに来た」
「………バカ」
小声での会話。
もし、ドアに聞き耳たてられていたら。
それが怖くて。
「………痩せた?」
「ああ。痩せた」
そんなに日は経っていない。
なのに、もう痩せた。
さらに、痩せた。
骨と皮しかなくなるよ。
「………何日オールよ」
「昨日はちゃんと寝た。客もとってない」
「………そっか」
「様子見でもあったが、ダメだな」
「何が………」
穏やかだ。
上時が。
こんな姿、見たことないかも。
「………っ!」
「声は上げるなよ」
「………んっ!」
「バカ野郎」
低い声。
ゆっくりと、上時の唇が、首筋をなぞる。
………全く………。
「………何しに、来たのよ………!」
「宣戦布告だっつったろ」
「何で………ぁ………」
「質問が多い。黙れよ」
シャツの中に、手が滑り込む。
「………」
ついでに、シーツが真っ赤という設定。
………いやぁ。
最低だね。
「なるべく静かにしてよ」
「保障しねぇ。襲いたくなる」
「バカ。何の用があったのよ」
「宣戦布告」
………はい?
宣戦布告?
「………宣戦布告?」
「ああ。麻賀は姿を一切見せねぇ。だから、会おうにも会えねぇんだ」
囮作戦。
だよ。
「………はぁ」
「囮に勇人でも潰して持って行こうかと」
「………サラッとそんなこと」
「言えるのさ。潰すついでに、お前に会いに来た」
「………バカ」
小声での会話。
もし、ドアに聞き耳たてられていたら。
それが怖くて。
「………痩せた?」
「ああ。痩せた」
そんなに日は経っていない。
なのに、もう痩せた。
さらに、痩せた。
骨と皮しかなくなるよ。
「………何日オールよ」
「昨日はちゃんと寝た。客もとってない」
「………そっか」
「様子見でもあったが、ダメだな」
「何が………」
穏やかだ。
上時が。
こんな姿、見たことないかも。
「………っ!」
「声は上げるなよ」
「………んっ!」
「バカ野郎」
低い声。
ゆっくりと、上時の唇が、首筋をなぞる。
………全く………。
「………何しに、来たのよ………!」
「宣戦布告だっつったろ」
「何で………ぁ………」
「質問が多い。黙れよ」
シャツの中に、手が滑り込む。