代償
「マスター、パフェもう1個!」
「………どんだけ食べんの?」
「えー?お腹空いたからッ」
………キャーラ。
あなたの前に、パフェの食べた器がもう3つはあるよ。
4つ目にいっちゃうの?
………底なしだね。
胃袋が。

「文ちゃんは?一万円以内ならいくらでもいいよ」
………そんなに食べれないよ。
でも、
「ピラフね。ちょっと待ってね」
ピラフを注文。
「マスター、コーヒー貰っていい?」
「ユートはミルクつきだよな」
「ちょっ………威厳なくなるだろッ!!」
………威厳て。
………ミルク。
大丈夫だよ。
ミルクも砂糖も必要だから。
私は。

「文ちゃん、ピラフ、お待ちどうさま」
目の前に出されたピラフ。
サラダとスープもついてる。
「キャーラのパフェも」
「ありがと!」
勢いよく食べ始める。
………頭、痛くなるよ。
「ピラフ、美味しいかい?」
美味しいです。
初めて食べたよ。
こんな美味しいピラフにあったのは。
「昔、上城も好きだったんだ。来るたび注文してたよ。毎日だよ」
………毎日て。
飽きないなぁ。
味がたくさんあるからね。
「いい豆使うよな、マスターは」
「だろ?一回一回、豆から挽くからね」
………凄い。
「ストレートで飲めたら、カッコつくぞ」
「マスター………やめてくれよ」
「威厳ナッシング☆」
ケラケラと笑うキャーラ。
仲がいいんだね。
「後で面貸せ」
「僕は面は貸せないよ。知ってるでしょ?モデルやってるから、顔は命なんだ!」
………ええ!?
モデル!?
………へぇ………。

何か凄いよ、前橋組。
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