代償
~上時side~
「おい、一ノ倉族長さんよ」
なぁに~上時総長?
厨房で包丁を握って、キャーラみてぇな口調で返事をする氷。
「言おうと、思ってたんだが………」
「何を?」
「メールを使えないのか。氷北組は」
「オレは手紙のほうが好きなんだ。何故ならば、オレ、書道で段取ってるから」
「一種の自慢か?」
「流石上時総長。ごさっしのとおり」
俺の前に何かの煮付けを置く。
「………何だこのゲテモノは」
「ゲテモノ?酷いなぁ。美味しいよ」
「テメェの味覚とは違うんだ。一緒にするな」
「酷いなぁ」
箸を付けるべきか………。
すると、
「上時総長、食べないならちょーだい!」
横の席に滑り込んできたは、
「キャーラ。いいよ。いっぱい作ったから」
「ありがとー!一ノ倉族長ッ!」
キャーラだ。
ユートとマスターは呆れてる。
………マスター、あんた、店は?
まぁ、いいか。
「で?」
「は?」
一ノ倉が興味津々な目で見てくる。
………何だその目は。
「もう、手ェつけたわけ?」
「………誰にだ」
「文香ちゃん以外、誰がいる?」
「………いねぇよ」
「だよね」
笑顔で問うなよ。
「一ノ倉はどうなんだ。薬漬けにでもしたか」
「女の子にそんなことできないよ。可哀想だよ」
………はぁ。
疲れる。
前橋組と氷北組がごちゃ混ぜで酒を飲んでいる。
………バカか、あいつら。
「上時総長」
「何だ」
「下時組、どうしたんだ?変だぞ」
声を低くして言う。
「………確かにな。文香は、下時組の人間だ。前橋組にいるから、取り返すつもりなんだろ」
「なるほどね。………下時組とは、つくづく最悪だね」
一ノ倉が軽く手をあげた。
「おい、一ノ倉族長さんよ」
なぁに~上時総長?
厨房で包丁を握って、キャーラみてぇな口調で返事をする氷。
「言おうと、思ってたんだが………」
「何を?」
「メールを使えないのか。氷北組は」
「オレは手紙のほうが好きなんだ。何故ならば、オレ、書道で段取ってるから」
「一種の自慢か?」
「流石上時総長。ごさっしのとおり」
俺の前に何かの煮付けを置く。
「………何だこのゲテモノは」
「ゲテモノ?酷いなぁ。美味しいよ」
「テメェの味覚とは違うんだ。一緒にするな」
「酷いなぁ」
箸を付けるべきか………。
すると、
「上時総長、食べないならちょーだい!」
横の席に滑り込んできたは、
「キャーラ。いいよ。いっぱい作ったから」
「ありがとー!一ノ倉族長ッ!」
キャーラだ。
ユートとマスターは呆れてる。
………マスター、あんた、店は?
まぁ、いいか。
「で?」
「は?」
一ノ倉が興味津々な目で見てくる。
………何だその目は。
「もう、手ェつけたわけ?」
「………誰にだ」
「文香ちゃん以外、誰がいる?」
「………いねぇよ」
「だよね」
笑顔で問うなよ。
「一ノ倉はどうなんだ。薬漬けにでもしたか」
「女の子にそんなことできないよ。可哀想だよ」
………はぁ。
疲れる。
前橋組と氷北組がごちゃ混ぜで酒を飲んでいる。
………バカか、あいつら。
「上時総長」
「何だ」
「下時組、どうしたんだ?変だぞ」
声を低くして言う。
「………確かにな。文香は、下時組の人間だ。前橋組にいるから、取り返すつもりなんだろ」
「なるほどね。………下時組とは、つくづく最悪だね」
一ノ倉が軽く手をあげた。