ゆず図書館。*短編集*
しゅる、とネクタイを佑から抜き取り、Yシャツのボタンをポチポチと外していくと、綺麗な鎖骨と首筋が覗いた。
会社では見ることのないその肌に、私の心臓がドキドキと速くなり始める。
……あ、ヤバい。もう、我慢できない、かも。
その視線に気付いたようで、佑がはぁと息をついた。
「もう欲しいんだろ?」
「……え、いいの?」
「……はぁ。俺もとんでもない彼女持ったもんだよな」
「そうなる運命だったんだよっ」
「……ったく、仕方のねぇ女。ほら、するならさっさとしろよ」
「うん……たくさん、気持ちよくさせてあげるからね?」
「アホ。意味わかんねぇし」
くしゃりと頭を撫でられ、さらに気持ちが昂るのを感じる。
……今日もずっと我慢してた。
佑を見ると、どうしてもソレが欲しくなるの。
そう思ってしまうのは佑のことがすごくすごく好きだからなんだよ?
……だから、ちょうだい?