桜雨〜散りゆく想い〜
 「柏木君――」


 そこにはクラスメイトの『白木 香奈子(シラキカナコ)』が立っていた。


 どちらかと言えば目立たない方で、特に美人でもなければ不細工とゆうわけでもない。


 僕も数回しか言葉を交わした記憶がない。仲良くはないが、嫌いとゆうわけでもなかった。


 確か一年の夏休み明けに転校したきた子だ。


 「あ、邪魔だった?」


 僕は入口に立っていたので、入れなくて声をかけられたと思い体を外側にずらしながら言った。


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