桜雨〜散りゆく想い〜
 「ううん……そうじゃなくてちょっと話しがあるんだけど――」


 「話し?」


 白木さんの予想外の言葉に僕は頭の上にクエッションマークを浮かべる。


 「うん……佐倉さんの事なんだけど」


 「香ちゃんの?」


 さらに頭の上にもう一つクエッションマークを作りながら言う僕の言葉に、白木さんが敏感に反応した。


 「香ちゃん?」


 「ああ……昔、佐倉さんの家の近くに住んでて、幼稚園が一緒だったから」


 
< 131 / 202 >

この作品をシェア

pagetop