桜雨〜散りゆく想い〜
つまらない。
徹底的につまらない。
三流どころか五流ぐらいのギャグだ。小学生の低学年でも、眉一つ動かさないであろう。
もはや後悔を通り越して自己嫌悪すら感じる。
「相変わらず――」
何か言いかけた佐倉さんの言葉に、茜の声が被さる。
「あ、柏木。ついでに佐倉さんに校内の案内しといて」
「は?なんのついでだよ?」
と、言おうとして茜の視線にぶつかった。
有無を言わせない視線。この目をした茜には、何を言っても無駄な事を僕は嫌とゆう程知っている。