桜雨〜散りゆく想い〜
物理的に距離が縮まっただけで、心の距離は相変わらずの遥か彼方のまま。
それでも触れてみたいとゆう衝動に駆られる。
必死に抑えようと握った拳が熱を帯びていくのがわかった。
永遠とも思える50分が終わると、僕はチャイムと同時に席を立って屋上へ向かう。
「あんなの反則だろ……」
屋上に出たと同時に僕は呟いた。これが今日一日続くのだとゆう事に気付いて、その場に座り込む。
「何が反則?」
座り込んでいた僕は背後からの声に驚き、跳ねるように立ち上がって振り返って声の主を見た。