桜雨〜散りゆく想い〜
 「柏木同士よろしく!」


 僕の言葉に同姓の女の子が首を傾げる。


 「僕も柏木だから」


 「あ、そうなんですか?奇遇ですね」


 柏木さんは香とは似ても似つかない笑顔を僕に向ける。


 当たり前の事だが、その事に僕は安堵した。


 今回の事で僕も僕なりに悩んで、多少なりとも疲れた。


 もちろん掛け替えの無い物を得たのは確かだ。


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