桜雨〜散りゆく想い〜
 僕は答えるはずもない、と結論づけて止めていた足を動かす。


 「屋上行かない?」


 終始敬語だった柏木さんの言葉に、僕は動かし始めたばかりの足を止めて振り向いた。


 「いいけど……桜嫌いなんじゃなかった?」


 「いいから!」


 なるほど……


 どうやら猫を被るとゆうのはこうゆう事らしい。


 とりあえず僕は屋上に足を向けて歩きだした。


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