桜雨〜散りゆく想い〜

 「今は泣けばいい、でもその涙はそこから先に進む為に流すの」


 茜が正しいのか、自分が正しいのかなんて解らなかった。

 でも、少なくても前を向いているは間違いなく茜で、僕はそれに救われた。

 溢れる涙は留まる事を知らず流れ続け、茜はそんな僕の手を握ったままそこにいた。


 ずっとずっと――



< 46 / 202 >

この作品をシェア

pagetop