桜雨〜散りゆく想い〜
 さらに三日後、僕は久しぶりに学校へ行った。


 『望!久しぶり!!』


 『柏木君、これ休んでた時のノートだよ。よかったら使って』


 『柏木!お前休んだら寝てるの俺だけになるから目立つだろうが!』


 『のぞむくぅん!さみしかったんだからぁ!』


 かけられる言葉の一つ一つが温かくて、救われる気がした。


 「みんな……ありがと!!」


 とは言わず、一人一人に軽口を返しながら席に向かう。


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