桜雨〜散りゆく想い〜
揺れる心
次の日の朝、少し早目に出た僕は桜並木と中程にあるベンチに腰かけて、何処を見るでもなく座っていた。
「柏木君?」
僕はその声に頭を50度ほど動かして、声の主に言った。
「『ノンちゃん』だろ?」
微塵も驚く様子を見せずに、佐倉さんは笑窪を作る。
「やっと……気付いてくれたんだね」
「まさかそんなに美人になってるとは思わなかったしな。言ってくれたらよかったのに」
「柏木君?」
僕はその声に頭を50度ほど動かして、声の主に言った。
「『ノンちゃん』だろ?」
微塵も驚く様子を見せずに、佐倉さんは笑窪を作る。
「やっと……気付いてくれたんだね」
「まさかそんなに美人になってるとは思わなかったしな。言ってくれたらよかったのに」