僕ヲ愛シテ
優しく大きな瞳で、しっかりと僕を捉える優人さんは、時折考え込みながら、僕の話を聞いてくれた。

「はい…でも、すごくいい人なんです。暴力しちゃっても、最後は抱きしめてくれて、謝ってくれるんです。悪い人じゃ、ないんです」

「待って…」

僕の肩に両手を乗せて、俯く優人さん。

「それって…それってさ……典型的な、DVなんじゃないの?」

「そんな、DVなん…て…」

「そんなの愛じゃないよ」


そうなのかもしれない。


僕が、愛のある行動だと、錯覚しているだけで。

「そう…なんですかね」

自嘲気味にそう言うと、優人さんは涙を流した。

「ちょ…えっ…」

「なんて…なんて人生…まだ若いのに~!俺たち迷惑とか考えないし、全然、大丈夫だから…甘えちゃってよ!」

うわ…なんか、優人さんに言われると本当に甘えちゃいそう。
その後は、僕が寝るまで優人さんがついていてくれた。
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