雪の結晶
***
手がみえる
これは誰の手だろう
これは…
私の…手?
見馴れた白い手ではなくそこには人とよべる指の長い手があった
『ここは…』
はっ、と自分の一言に驚いた
コトバを話せる…?
そんな時ある光景が頭をよぎる
六花
オカアサンと君が車に跳ねられた
オトウサンの時のように私は2人を守ることができなかった
『…ハク…』
誰かが私を呼んだ
『ハク、時間がない
早くミノリを俺のところに…』
私はミノリと優しく呼ぶ声の主が君のオトウサンだと気がついた