色素渇望症

3−2


けれど

私と彼とは遠すぎるのだ。


こちらの世界は彩りが皆無
あちらの世界は彩りが豊富


こちらとあちらが交わる日は
いつか来るのだろうか、いや…


交わりにいかなくては
到底来ないだろう。


ただ、私は
勇気というたぎるような色を
持ち合わせていない。
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