掌編小説集
*129.それはただ逃げているだけ
何も知ろうとせずに
護られてるだけ
何も知らずに
囚われてるだけ
耳を塞いで
目を閉じて
そんな私は、籠の鳥
安全なところで
危険が過ぎ去るのを待つ
卑怯者の、私
護られてるだけ
何も知らずに
囚われてるだけ
耳を塞いで
目を閉じて
そんな私は、籠の鳥
安全なところで
危険が過ぎ去るのを待つ
卑怯者の、私