掌編小説集

*138.涙は無色透明じゃない

信じることが怖くて
涙を忘れた


強がらなくて良い


その言葉に背中を押され
子供の様に泣きじゃくった


悲しみに染まった冷たい涙じゃない

愛しさに包まれた温かい涙だった
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