掌編小説集

168.滅亡パンデミック

大都市(メトロポリス)より繰り広げられる白兵戦

太平洋(パシフィック)を越え

灰色犯罪(グリザイユクライム)から
暴力殺戮(バイオレンスカーネイジ)に

姿を変えた兵士(ソルジャー)達

連続殺人犯(シリアルキラー)は
快楽殺人犯(サイコキラー)に成り下がる


冥府(オルクス)と化した世界からの危機(クライシス)を
迷宮(ラビリンス)に迷った彼らは見逃した


New World Order(新世界からの指令)によりGovernance of Decease(死亡統治)が始まる

死の選別(タナトストリアージ)を実行したのは

Nuclear(放射性物質)でも
Biological(生物剤)でも
Chemical(化学物質)でもない


生物災害(バイオハザード)を引き起こしたのは

朱色(ヴアーミリオン)や深紅色(クリムゾンレーキ)に染まり
美しく咲き誇るスイレンだ


一旦は小康状態になるものの
正義を隠れ蓑にした戦争によって
痺れを切らした掃除屋(スイーパー)

学習能力のない者達のせいで
再征服(レコンキスタ)は
周期更新(バイオリズムリロード)され続ける
< 168 / 664 >

この作品をシェア

pagetop