掌編小説集
202.力と感情が織り成すラブストーリー
破壊神と恐れられる男がいる街
不良やヤクザさえも恐怖する
強すぎる男
電信柱や標識をいとも簡単に引っこ抜いたりへし折ったり
自販機や車を投げ飛ばしたり
沸点が低く力を制御出来ぬ男に
近寄る者など誰一人いなかった
今日もまた、何かを破壊する
爆発した力が、側にあった自販機で
怒りの元凶を静めようと振りかざした
「あの、それ取ってもいいですか?」
男の背から投げ掛けられた声は、ひどく落ち着いていた
振り向いた先にいた
男の母校の学生服を着た少女
指先したのは自販機
よく見ると受け取り口にはジュースが1本
目を合わせて話したのは、
話しかけられたのは、
いつぶりか
そんなことを考えながら、差し出したジュース
「ありがとうございます。」
受け取りお礼を言って、何事もなく去った少女
少女は終始無表情だったが、男には違って見えた
第六感で見抜く少女と
偽りのない素直な男の
ほんの些細な、なれそめ話
不良やヤクザさえも恐怖する
強すぎる男
電信柱や標識をいとも簡単に引っこ抜いたりへし折ったり
自販機や車を投げ飛ばしたり
沸点が低く力を制御出来ぬ男に
近寄る者など誰一人いなかった
今日もまた、何かを破壊する
爆発した力が、側にあった自販機で
怒りの元凶を静めようと振りかざした
「あの、それ取ってもいいですか?」
男の背から投げ掛けられた声は、ひどく落ち着いていた
振り向いた先にいた
男の母校の学生服を着た少女
指先したのは自販機
よく見ると受け取り口にはジュースが1本
目を合わせて話したのは、
話しかけられたのは、
いつぶりか
そんなことを考えながら、差し出したジュース
「ありがとうございます。」
受け取りお礼を言って、何事もなく去った少女
少女は終始無表情だったが、男には違って見えた
第六感で見抜く少女と
偽りのない素直な男の
ほんの些細な、なれそめ話