掌編小説集
227.その時から信じると決めたの
私の父はプロテニスプレーヤー
でも、私を庇って死んでしまった
今はライバル選手だった人の家族と暮らしてる
世間的には、その人の息子と双子の兄弟ってことになってる
その息子と娘もテニスをしていると聞き、貴方は学校へ取材をしに来ていた
長年スポーツ誌に連載を持っていて、父も今の父も、貴方はファンだと言った
穏やかに流れていた時間を切り裂く様に、
私の過去がバレてしまった
きっと大騒ぎね
スクープだって言っても
苦い顔のままの貴方に
私は書いて欲しい
あることないこと書き立てる他のマスコミとは違う貴方に
真実を書いていた貴方に
マスコミ嫌いだった父の葬儀に、取材などせずお焼香をしただけで帰っていったマスコミの貴方に
私は書いて欲しいから
真実を書く貴方に
でも、私を庇って死んでしまった
今はライバル選手だった人の家族と暮らしてる
世間的には、その人の息子と双子の兄弟ってことになってる
その息子と娘もテニスをしていると聞き、貴方は学校へ取材をしに来ていた
長年スポーツ誌に連載を持っていて、父も今の父も、貴方はファンだと言った
穏やかに流れていた時間を切り裂く様に、
私の過去がバレてしまった
きっと大騒ぎね
スクープだって言っても
苦い顔のままの貴方に
私は書いて欲しい
あることないこと書き立てる他のマスコミとは違う貴方に
真実を書いていた貴方に
マスコミ嫌いだった父の葬儀に、取材などせずお焼香をしただけで帰っていったマスコミの貴方に
私は書いて欲しいから
真実を書く貴方に