掌編小説集
264.択一ではなく唯一
死の淵で問い掛けたのは
天使か悪魔か
救いの神か不幸の死神か
奪われた片腕を元に戻すか
片腕の生命力を命に代えるか
選んだ答えに貴方はどう思うだろうか?
自分のせいでと嘆くだろうか?
けれど、それは違うと否定する
死にたくないと祈ったことなんてなかったはずだ
生きたいと願ったことなんてなかったはずだ
一緒にいたいと求めたことなんてなかったはずだ
それでも問い掛けられた瞬間、
何故など愚問だと思考を切り捨て、
それら全てを肯定した
片腕なんて無くても構わない
と。
天使か悪魔か
救いの神か不幸の死神か
奪われた片腕を元に戻すか
片腕の生命力を命に代えるか
選んだ答えに貴方はどう思うだろうか?
自分のせいでと嘆くだろうか?
けれど、それは違うと否定する
死にたくないと祈ったことなんてなかったはずだ
生きたいと願ったことなんてなかったはずだ
一緒にいたいと求めたことなんてなかったはずだ
それでも問い掛けられた瞬間、
何故など愚問だと思考を切り捨て、
それら全てを肯定した
片腕なんて無くても構わない
と。