掌編小説集

266.現在はすぐに過去に変わる

震える声で謳ったのは希望

並べたてた未来

単語の羅列にしかならないそれは

何故か全て過去形で



解りきった結末に
少しでも抗いたかったのか


鈍くなっていく思考回路を必死で繋ぎ止め

かき集めた言葉



意味をなさないかも知れない言葉


ぼやけていく視界に映る貴方には

理解して欲しいなんて

都合が良すぎるかな
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