掌編小説集

*28.背中合わせ

貴方が辛い時、
なんて言ったらいいか分からないから。
泣き顔なんて見られたくないだろうから。

背中合わせで手を重ねる。

――私はここにいる、気が済むまでずっと傍にいるよ。だからどんな感情を見せても大丈夫。

そう伝わる様に。
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