掌編小説集

322.器こそ重要なれど

崇め祭り上げられる


神として

存在理由を決め付けられた




高みを奪われる


最高位に就かされた僕は

それ以上になれない




続きすらなく繰り返す


僕がいるから平穏だ

僕がいないから災厄だ




僕は、


見える玉座を彩るただの装飾品

見えない声で縛り上げられがんじがらめ




僕は、要らない

ボクの、ナカミは

ぼくでなくても、




さして問題は無いんだ
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