掌編小説集

*331.さしずめ僕は君の王子様

君とかくれんぼ

鬼は僕




探し彷徨い歩くけれど

手掛かりが無いわけじゃないんだ




鬼さんこちらと

君の密やかな息遣いが手招きする





横恋慕されたって問題ないさ



君を見つけ出せるのは僕だけだから






ほら、見付けたよ



イケナイ子だね、

見つかったら素直に鬼のモノにならなきゃ





遊びは終わったんだと


僕は君の行く手を通せんぼ
< 331 / 664 >

この作品をシェア

pagetop