掌編小説集

336.優しい嘘は絵空事でいい

彼女は一介の刑事


殺された彼はキャリア




何の接点も無さそうな2人なのに



頻繁に会っていたことが分かって



仲間にも彼の奥さんにも疑われているのに




彼女は話さない



実は彼女の正体は

彼と彼女の未婚の母との子供だった




無事、事件解決


奥さんは全てを許し

お線香をあげに会いにおいで

と言うが彼女は首を縦には振らなかった



刑事としての仕事を全うし

その場を去った




しかし一人になった

彼女の目からは

静かな雫が流れていた
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