掌編小説集

411.押し込め諦めた想いが貴方に出会って蘇る

視界に入れて
瞳に映して

私を見て
私の名前を呼んで




いい子になろうとしたのに
悪い子の方が覚えてもらえるから



ここにいる証明を
ここにいてもいい許可を
欲しくて犯した罪も


結局レッテルを貼っただけ



証明したのは悪事だけ
許可されたのは償う為だけ




私はここにいるのに

何故応えてくれないの?



私だけを見てなんて
言わない

愛も
名前も
ぬくもりも
要らないから


一度だけでいいから



私を認識して?
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