掌編小説集

420.インティファーダのバタフライ効果

くだらないと思っていた予言が実現した

だからそれ以外の予言も当たらなければ可笑しいんだ



最終予言であり、僕の望みでもある



世界の終わりを叶える為には、


並べられた予言を当てなければならない、



予言が一つでも外れたと、

ネットの掲示板にでも書かれて拡散してしまったら、


社会の悪意の巣窟、現実では愛想と建前で隠される本音もネットでは垂れ流されていってしまうから




信憑性だって下がってしまうから




この腐った世の中に制裁が加えられる手伝いをしたって構わないだろう、


退屈した日々から解き放つ為に選ばれたんだから








使命感に、



心の高揚に、



密かな興奮さえ抑えきれずに






決意を表明するための予告を出して、己の気分を伝染させる











素直な黒さは白くもなり、偽った白さは黒くもなる




さあ、どちらが勝つか見物だ。
< 420 / 664 >

この作品をシェア

pagetop