掌編小説集

427.思い出は無理矢理思い出すものじゃなくてそっと置いておくもの、だと。

掴めそうで掴めない近そうで遠いこの空に、



目を離せば消えて無くなりそうなほど淡く儚く輝く星(ステラ)に、


人々は願いを託し名前を付け物語を作った、


何千年という途方もない昔から。




月(ルナ)は、


洗い立ての太陽(ソレイユ)の様に、


生れたての虹(イーリス)の様に、



光彩(シラー)よろしく、力強くなんて話かけず、


優しく照らし語りかけるのは心の中。
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