掌編小説集

430.清廉潔白と腹黒が付き合えるわけがないと、ほざく向こう正面の奴に向かって言ってやったの。

「誰かを守る拳と、誰かを傷付ける拳を、一緒にしないで」と。






誰だって、
一人で生まれたわけでも、
生きてきたわけでもないんだよ、


人を傷つけるということは、
繋がりがある人達も傷つけるということなの。






「分かっているさ。」と己を否定する貴方。






私の貴方への好きというこの気持ち、
それまで否定しないでよ、
一人で終わらせようとしないでよ。







「君を手放すくらいならみっともなくても情けなくてもカッコ悪くても全力でする」と応えてくれたね。







完璧に分かり合うことは出来なくても、
限りなく知ろうとすることは出来る。





貴方と一緒にいたいから、
私はいるだけなのよ。
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