掌編小説集

464.愛情ミミック、ハロハロ愛憎

私は愛して尽くしたのに裏切ったから


あの人を亡き者にした女が叫ぶ







『愛』なんて、

『愛』なんてあったならば、


私もあの人もこんな人生になってない



『愛している』なら、


なんで、


『一緒に生きてくれなかったの?』





『愛して』と泣き叫んでも誰も応えてくれなかった


だから、


私とあの人は傷の舐め合いをしてただけ





裏切ったのは、愛を知らないままのあの人を葬った貴女だ
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